シカゴ

本当に、ミュージカル物は、興味がないし、ちょっとでも見たやつはおもしろい、って感じたことがなかったので、借りるのもすごい億劫になってたんだけど、頑張って見ることにしたよ。誰のために頑張ってるのか、まるで分からないんだけど。

で、始まって、最初にキャサリン・ゼタ=ジョーンズが歌っているシーンを見て、ああ、これはやはりダメだ。受け付けないや、と思った。んでも、頑張って見よう、って思ったんだけど、見てたら、どんどんのめりこんできた。どんどんおもしろくなってきた。最後まで、しっかり見れた。歌の部分まで、それなりに楽しんだ。
特に、リチャード・ギアが腹話術師になって、レニー・ゼルヴィガーが人形の格好しているシーンと、そのあとにすぐ昔のニュース映画みたいなのに展開するシーンは本当におもしろかった。すごい良かった。素晴らしい、と思った。

もちろん、リチャード・ギア、そのタップはなんだ、と思ったりするシーンもあったけど、思ったほど、歌のシーンはいやじゃなかったし、キャサリン・ゼタ=ジョーンズを筆頭に、すごい迫力があるシーンだとも思った。頑張ってるな、と。
だから、ミュージカル映画を観たいとは思わないけれど、これはいいんじゃないか、って感じ。ダンサーインザダークは、本当に苦手だった。話もすごい嫌い。本当にやだ。

レニー・ゼルヴィガ−の夫のおっさんが、かわいそうで仕方なくて、おもしろい。このおっさんである、ジョン・C・ライリーといえば、ポール・トーマス・アンダーソンの映画に出てて、情けなくて好きだ。好きではないか。味があっていいよなあ、と思う。そういえば、最近観た、めぐりあう時間たち、でも、本当に情けない、ジュリアン・ムーア役の妻に家を出ていかれる、という役をしてたんだなあ。すげー。すげー情けない役っぷり。

そんな感じで、シカゴには、まともな善人が、このおっさんくらいしかいなくて、あとはみんな汚くて、どうしようもなくて、性格悪いのばっかり、っていうのが良かった。かわいそうに。ジョン・C・ライリー。本人がじゃないけど。

そんなわけで、僕も、早く宮本亜問のミュージカルを見に行きます。きっとそうなります。そうします。ていうか、僕にとって、宮本亜問は赤いジャケットを着ているイメージしか、ない。