マッチスティック・メン

一応、ネタバレすると思うので、注意してね。

なんか、最後の方とかで、すっごくブルーになった。まじでへこんだ。
というか、見終わっても、しばらく立ち直れなかった。朝、寝る前に見てたんだけど、寝れなかったもん。それくらいショックだった。
というのも、完全に、ニコラス・ケイジの父親っぷりに感情移入というか、娘、めちゃめちゃかわいいなあー、とか思って、ニコラス・ケイジの父親としての思いがすっごく良かったので、それがね、裏切られた、というか、騙された! って感じたのがね、ほんとに、ショックだったんだよね。

なんか、この作品の劇場公開のコピーって、「きれいにダマされる!」みたいな、そういう感じのだったんだね。確かに、見終わったあとに、あ、そういえば、そんなコピーのあったな、って、この作品かい、って思って、悲しかった。
まあ、それを知らなかったからこそ、ええええー、って衝撃を受けたというか、めっちゃショック受けたんだけど。そういう意味では良かったんだけどさ。
どんでん返しがあるよ、って知ってたら、やっぱりおもしろく見れなかったかもしれないなあ、って思って。
だから、ストーリーとしては、かなり緩いけど、すごいいい親子愛だなあ、って思って、ほのぼの見れてたから、びっくりした。あ、そりゃ、詐欺師が主人公だったら、最後で騙されるってのは、王道かもしれないなあ、って思うよね、後から考えれば。さらに、そんなコピーが付いてたら。

だけど、ほんとに、娘がかわいらしくて、すっごい魅力的で、良かった。14歳役なのに、演じてるアリソン・ローマン24歳だ、ってのが、またびっくりするもん。
そういう二重の意味で驚くよ。
だけど、ほんとうに良かった、とても素晴らしい演技だった。
そして、その突然現れた娘への気持ちの変化をニコラス・ケイジが情けなく、そして暖かく、演じていたのが、とてもよかった。神経症の過剰なまでの演技も、余計に生きていたと思う。ニコラス・ケイジの演じてる役で、かなり好きかも。

まあ、緩いストーリーだなあ、って思ったのは、ニコラス・ケイジを騙す、という目論みがあって、その過程を描いているからだった。それくらい、計画は、緩くてダメダメだった。と思う。まあ、それにすっかり気付かなかった僕がだめじゃないか。ってことなんだけど。
いやー、単に、脚本が粗いのかと思ったよ。
それくらい、ほのぼのストーリーかと思ったよ。
ペーパー・ムーンみたいな、感動的な方向に持っていきたいのかと思ってたさ。

だけど、そうじゃなくて、騙された! 全てを(娘も金も)失った、というところまでいって、ニコラス・ケイジも僕も相当落ちこんだけど、最後に希望があった、みたいな、そういうところが、救い、みたいに見せてるけど、僕は、そんなんは取って付けたみたいで(ちゃんと前振りはあるけど)、そんなことより、アリソンが娘じゃなかったんだ、っていうショックの方が大きいままで、終わってしまった。

でも、それくらいに、感情移入出来たことが、良かった、と言えるのかもしれない。

あと、映像は、あざといくらいに、どや、って感じでした。何故関西弁なのか、わからんけど、どや、って感じでした。