「平凡ポンチ」1、2巻ジョージ朝倉
- 作者: ジョージ朝倉
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2004/08/30
- メディア: コミック
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んで、ハッピーエンドは、描いている本人がかなりひたっていて(主人公と友人の関係性に、何かしらを投影していて、って明かに、過去の自分っぽいけども、わからんけど、それでも何かしらを投影していて、すごい密すぎて、ぎゅーっとなりすぎていて、それはそれで、おもしろかったけれど、同時に、うんざりもした。うんざりするおもしろ漫画。どんなのだ、という感じもするけど。
で、平凡ポンチだよ。わけわからん。わけわからんくて、おもしろいなー。ぐちゃぐちゃというか、むちゃくちゃだよなー、話、めちゃめちゃじゃん、という感じがして、でも、すごいベクトルとしては、「映画を撮る」という、極めて単純で簡単なものがあって、そこにぐちゃぐちゃが混ざって、わけのわからない展開になっていると、すごいうねりがあって、おもしろいなあ、と思う。読んでいて、わけわからんー、と思いながら、ぐいぐいとひかれている感じ。
そこにリアリティってのは必要じゃないのか、って思うけれど、やっぱ、必要ないんだなあ。物語が展開する推進力があって、ものすごい引力だったら、どうでもいい、というか、理屈とかリアリティなんて、勢いが出れば出るほど、希薄になるんだなあ。と思う。
だけど、気持ちの動きに関しては、どこまでいってもリアリティは欲しい。脈略のない会話をしているということでさえ、それはリアルなものであるべきだし、そうじゃないと、つまらない。中身がなくなっちゃう。
この漫画に、それがあるのか、僕にはわからないけれど、ただ、やっぱ、どきっとする瞬間やセリフや表情があって、そこに宿るものは、なんていうか、その世界観の中で、生きている、何か、でって、そこはすごくリアルだからこそ、ひきつけられ、ページをめくるのだ、と思う。監督と女の子の関係性というかそこでの、やりとりは、すごいどきどきする。
抽象的で、何言ってんのかわからんけれど、この漫画はおもしろく読めたから、おもしろいなあ、という感想だけなのです。なんか、最初、カバーに書いてあって、「巨乳になってから自首する」みたいな、確かそういうコピーだったと思うんだけれど、それ、すごい恥ずかしいなあ、と思って、全然、おもしろくなさそうなウリというか宣伝文句だなあ、と思ったんだけど、読んでみたら、そういうセリフを言うまでの過程で、結構ぐいぐいとひきこまれたので、そこを前面に押し出すのもなあ、と思った。まあ、一つの話の軸であるんだろうけれど、おもしろいところ、ってそこじゃないだろう、というか。
この先、どのように転がっていくのか、楽しみです。もうむちゃくちゃになって欲しいなあ。