「歯ぎしり球団」吉田戦車
- 作者: 吉田戦車
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2005/07/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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これをシュールと言うのは簡単なことだけど、この人の漫画は不条理だとかシュールだとか、そういう枠組でとらえられないんじゃないかなあ、と思う。別に、今更、吉田戦車って不条理、なんて言うことも思ったりもしないのかもしれないけれど。
自分で言っておいてなんだけど、そんなことは関係なく、この歯ぎしり球団はおもしろいなあ。吉田戦車の馬鹿馬鹿しさがよく表れていて、笑った。少し前に「なめこインサマー」というエッセイ集みたいなのも読んだんだけれど、やっぱりこの人が描く文章もおもしろいんだなー、と思った。
さすがだ。
歯ぎしり球団は10年ほど前の連載なのに全然古くないし、今でも充分におもしろいと思う。伝染るんです、とかはなんか、逆に風化して感じやすいんだけど(比較的には、ってことで)、それでもおもしろいなあ。初見だから、とかそういうんじゃなくて、なんか、このアンチストーリー的な感じと、いわゆるわけのわからない馬鹿馬鹿しさ、みたいなのが相俟って、ある意味では最高の野球漫画になっている。