「絶望に効く薬」 山田玲司

山田玲司のやること、ていうか描くものは、結構気になるのです。
なんだろうな、かなり、メッセージ性を込めて描いてるから、それがうわー、うさんくせーというか重いー、とか思いながら、彼が言ってること、言わんとしていること、ってのは、真理だったりするんじゃないかなあ、って思うんです。もし、真理というものがあるとすれば、ということだけど。ややこしいけど。

そういう、何かしらの思いをきちんと込めて物を作る、というのは、実際はすごく難しくて、勇気がいることだと思うんです。Bバージンなんて、軽く見えて、本当は何かしら言いたくて言いたくて仕方ない、そういう風に見えて、そういうもどかしさ、とかが、好きでした。
僕、大学の時、希望のゼミに入るために、何か、本を読んでそれの感想とゼミでやりたいことを交えて書け、とかいう課題じゃないけど、そういうのがあったんだけど、なんか、Bバージンの感想書いてた。そんなんが、社会学には、うけるんじゃないか、って思って、個性的な僕、みたいなそういうニュアンスを醸し出したくて書いちゃった。
恥ずかしい。すげー恥ずかしい。
しかも、そのゼミ、全然定員に足りてないから、余裕で入れたりするゼミだった。

まあ、そんなんはともかくそれくらい山田玲司のが、というか、Bバージンが好きだったなあ。だけど、その後の環境的な問題になりすぎると、どうしても、辛くて、読めなかった。
んで、次は、風水、とかそういうテーマになって、どうしたんだろ、とか思いながらも、アガペイズは、結構好きだ。全部持ってるもん。

そして、その後、どうなってるんだろー、とか思って、ヤングサンデーを読まない僕は漠然と思ってたんだけど、本屋に行ったら、この本があって、びっくりしたー。対談じゃないか。

読んだら、おもしろかった。対談する相手が、みんなおもしろかった。それに対しての感じ方、考え方、って、結構リアルだなあ、真摯だなあ、って感じました。
なんていうか、山田玲司の欲望に葛藤しながらも、忠実な感じがいいなあ、と思う。逆かな、忠実でありながらも、すごく葛藤している、って感じかな。どうなんだろうな。そんなことをすごく感じました。うまく言えないけど。

これを読んで、絶望からはまるで救われるとは思わないし、絶望を救うものなんてないんだろうけれど、絶望と付き合う方法は、なんとなく、漠然とながらも、見えてくるというか感じるんじゃないかなあ、って印象です。それは、この本がおもしろかった、ってことなんだけど。抽象的な言い方しか出来ないけど。
とにかく、2巻が楽しみだぜー。
でも、ストーリーのある漫画も早く読みたいぜー。

あ、どうでもいいけど、ストリッパーも好きだったなー。