「ビーナスは片想い」12巻 なかじ有紀

早速買っていたよ。そして、最終巻だったよ。残念だよ。堂々の完結だったよ。何が堂々なのか、わからないけど。

まあ、どうして、ビーナスは片想いなんだ、何故、それについて書いているんだ、って感じだけども。
でもね、この漫画を読んでいると、思い出すことがあって、すっごい懐かしくて、切ないというか、胸がね、きゅんとなるんです。

ねえ、花とゆめコミックスを読んで、きゅんとなる、とか言ってる男子って、って感じだし、ごめん、男子、っていう歳でもなかった。もっと問題だった。
だけども、そういう要素が描かれている漫画なのです。

基本的に、すごい話ですよ。そんな大学生いねえよ、とかそういうびっくりするくらいにね、古いというか、かつての少女漫画イメージですよ。
だって、最終巻の前で、ぎりぎり、付き合ってるカップル、しかも、アパートの隣の住人同士が、やっと、セックスするわけですよ。昭和じゃないんだぞ、って話ですよ。平成だよ。
まあ、それはそれでね、いいんだけどさ、いちいち、平和過ぎて、ほのぼのしすぎて、ってのがまた、話がたるいなあ、とは思うんです。

だけどね、話は全体的にハッピーなので、読んでいて、いやな気持ちにならないわけですよ。それに、胸がきゅんとなるなつかし要素があるわけです。だからね、どうしても、読むのをやめるわけにはいかなかったんですよ。なんだかんだ言って、憎めないですよ。悪人出て来ないんだもん。
そんな、幻想のごとき世界、そんな理想まみれのキャンパスライフ。
それをね、自分のかつてのキャンパスライフ(絶対、恥ずかしい)と重ね合わせるとね、すっごいぽわーんとするというか。まあ、いろいろと切ない思い出とかもあるんだろうけどさ。

というわけで、神戸っていいなあ、懐かしいなあ、って思いました。
でも、分かっていたこととはいえ、ハッピーエンドで良かったなあ。
大学のチャペルで結婚式かあ。うーむ。