「プルートウ １巻」 浦沢直樹 手塚治

ちきしょー、アトムかわいいぜー。連載は、どうなっているのか分からないけれど、１巻の終わり方は、まじでどきどきするぜー。特別版を買ったわけではないので、原作の「地上最大のロボット」も読んでないんだけども、それでも、どきどきするよ。浦沢直樹がどんな風に描くんだろ、という期待もあるよ。だから、１巻の最後にアトムが出てきた、というか、主人公がゲジヒト、っていうのもすごくおもしろいし、どきどきするし、なんていうか、これは正確に言ってリメイクなのかどうなのか、分からないけれど、すごく良い味付けをしているなあ、とわくわくしたよ。

けれど、これは、プルートウに対しての立ち位置を明確にするためかもしれないけれど、狙われるロボットの描写とかバックグラウンドがチープというか、安っぽすぎやしないかな、とも思った。なんか、ロボットも、ロボットなりに、幸せになりたいだとか、家族が欲しくて、守りたいものがある、とか、そういうことをすごく簡単に描き過ぎてないかなあ、と思う。その点、ゲジヒトはすごいぐちゃぐちゃしているというか、いろいろ複雑な事情がありそうだし、主人公だけあって、いっぱい背景を描くチャンスがあるだろうから、楽しみだ。
でも逆に言うと、だからこそ、丁寧に描いて欲しかった。ノース２号とか。すごい良い話だし、感動するんだけども。無表情だからこそ、すごいぞくぞく、っとしたし。でも、なんか、もっと、どろっとした部分を見たかったなあ、とも思う。
そういう１００％「良きロボット」というのを押し出しておいて、プルートウ、というのがすごく対比されて、生きてくるのかもしれないけれど。

あと、ブラウ１５８９にゲジヒトが会いに行くところが、羊たちの沈黙っぽくて、ぞくっとしたぜー。だからってなんだ、って話だし、原作がどうなってるのかとか全然しらないけどさ。ブラウ１５８９との関わりも、どうなるだろう。すごい気になるぜ。

というわけで、この先がすごく楽しみだー。連載というよりも、時々、続きが載る、って感じらしいので、浦沢直樹にはどんどん描いて欲しいな。でも長くなりすぎない程度にしてほしいな。