「ハウルの動く城」

出たー。出た―、動くタイプの城ー。
というわけで、ようやく見に行ってきたんだけど、全く、予備知識もなく出かけたわけなんだけど、おもしろかった。
見に行くまでは、あのポスターのおばあさんと城があって、うーん、あの城が動くのかあ、というだけしか思わなかったんだけど、びっくりした。いろいろと。

正直、賠償千恵子さんがやってるのも途中まで気付かなかったし(なんか、おばさんが声してるわー、ってぼんやり思ってた)、ましてやキムタクなんて。
というか、全然、ハウルいやじゃなかった。むしろ、好印象だった。うまいとかそういうんじゃなくて、なんか、しっくりきてたけどなー。あんまり評判良くないみたいだなー。

そんな予備知識というか、何も知らない状態で観たわけだけども、途中までというか、最後らへんまでは、すごいおもしろくて、宮崎アニメの中で1番おもしろいかもー、とか思って見てたし、すごいわくわくしてた。なんだこれー、と思って。やっぱこういう世界観は好きだなー。たまんないなあ。と思いながら、わくわくしてた。
それと、恋愛っぽいのとソフィの呪いが解けるのとどう絡んでくるのかなあ、なんて、思いながら、観てたら、わくわくした。
あと、マルクルがかわいすぎる。まじでよかったよ。

なんか、最後は、あれは、ワザとなのかしらないけれど、あんな簡単に終わってしまって、しかもそれがファンタジーの王子の呪いがキスで解ける、みたいな、そういうお約束的なものを相対化したいのか、なんであういう一気に終わるんだろう。全てがうまくいく、というか。あれはどういう意図なのか気になるなあ。まあ、意図がどうであれ、あ、なんか、すごい一気に片がついた、という印象を持ってしまうし、それで、んー、なんだかなあ、と思うのは思ってしまうので、わざとだったり、何かしらの効果を考えてのことだとしても、あんまりピンことないなあ。

それでも、有り余るほどにおもしろい映画だと思うし、なんだか、親切じゃないところとかも嫌いじゃない。なんか、勝手にこうかな、どうかな、とか考えて、正しかろうか正しくなかろうが、いろいろ想像するのもまた楽しいし、それだけのことを充分楽しんで考えられる世界観が作られているわけだから。だけど、アニメとして、宮崎アニメとして、という期待ばかりが強いと、なにこれ、とか思うのかもしれないなあ、と思った。
それはそう思うのは仕方がないし、なんか、適当によくわからんことをよくわからんなりにぼーっと観て、楽しめたのだから、僕はラッキーだった、と思う。
まあ、ラッキーだ、とかそういう言い方はしたくはないんだけれども、楽しかったから、嬉しい。

ほんと、途中まで、むちゃくちゃすごい作品なんじゃないかー、って感じてただけに、最後とかがとっても残念ではあるけれど、だからと言って、作品全体がつまらない、と言えるわけもないから。
というわけで、おもしろかったです。