「Guero」BECK

Guero

Guero

うおー、ついに、ベックちゃんの新作について書く時がきたぞー。
ちゃんづけが、圧倒的に、恥ずかしい。そして、ついに、って自分で更新しなかっただけじゃないか、というところもまた、なんというか、てへてへ。

やっぱり、いいアルバムだ。一言で言えば、それだけなのだ。
それだけなのに、いろいろうだうだ今から書くよ! 覚悟して! 危険危険! 

まあ、なんていうか、今回のアルバムは、一周ぐるっとまわって、元の位置(「オディレイ」)に戻った(みたいな感じに見える)けれども、全然厚みが違う、というか。その一周分の体力なり、見える景色なり、その行程がきちんと生きている、というか。んーと、どうしても抽象的な言い方になってしまうので、書いていて歯痒いんだけれど、まあ、聴いていると、そうしたことは実感できる。
もちろん、じゃあ、オディレイより優れているのか、といえば、実際のところ、よくわからないし、その好みもそれぞれなんじゃないか、と思うけれど、優劣とかじゃなくて、なんてういか、今のベックが敢えてかどうかわからないけれど、こうしたものを作る、ということは嬉しいし、やっぱり聴いていて楽しい。特にアルバムの前半部分が楽しい。僕には、後半部分がだれてしまった感がある、というか、もうちょっとフックがあった方が、楽しめたかな、と思わないでもないのだ。フックってなんだ、って感じだけど、もうちょっとだれない感じがあったらいいなあ、と思う。
だけど、逆に言えば、スルメ的などんどん良くなる! という可能性もあるわけで、今回のグエロはどんどん印象が変わってくるかもしれないので、(やっぱり、トータルとして聴き続けると、ちょうどこれくらいのだれっぷりが心地良い、みたいなことも充分にあり得るので)これからも楽しみだ。

思えば、シーチェンジの時も、うおー、なんか、すごく内省的なアルバムだー、と、かなりの衝撃で、やっぱりしみじみと良いアルバムだぜー、と思っていたのだけれど、どんどん、聴きこんでもっともっと良くなるんじゃないか、これはかなりの傑作なんじゃないか、と思っていたのだけれど、結果、そんなに聴きこまなかった、という感じだったのだけれど(今回、またちゃんとシーチェンジを聴いたら、思いのほか、というか、ものすごく、ぐっときたんだけれど、だからって、またヘビーローテーションになるかといえば、そんなことはなさそうなんだけど)、グエロは、まだまだどんどん聴くよー。すでにかなり聞いているけれど、ほんと、まだまだ楽しみだー。